雪の比叡山
2月に比叡山延暦寺に行ってきました。比叡山には京都側と滋賀県側の両方から入ることができるのですが、この時期、京都側からはケーブル・ロープウエイ、バス、いずれも冬季運休期間で、公共交通機関利用なら滋賀県の坂本側からしか入れないのです。
比叡山には東塔(とうどう)地区、西塔(さいとう)地区、横川(よかわ)地区の3つの区域があるのですが、地区間を結ぶシャトルバスも運休で、この時期、車で行かなければ実質、東塔地区しか行けません。しかし拝観料は通常期間と変わらず、3地区共通の1000円のチケットしか売っていませんでした。
国宝の根本中堂は2016年4月から10年に及ぶ大改修中でしたが中には入れます。本尊の薬師如来像、それに最澄が火を灯して以来、1200年もの間、消えることなく灯され続けているという3基の「不滅の法灯」を拝むことができました(写真撮影は禁止)。灯が消えないよう僧侶たちが油を足し続けているということで、「油断」という言葉はここから来たということです。油の番をしているのでしょうか、お坊さんが本尊の前に座ってずっとスマホをいじっていました。
伝教大師最澄は788年(延暦7年)に比叡山延暦寺を開き、822年に亡くなって、今年(2021)は没後1200年に当たるそうです。高僧が亡くなることを遷化(せんげ)と言い、「遷化1200年」の文字が各所で見られました。京阪電車のあのド派手な車両にも派手に書かれていました。PRしていたのですね。ちなみに比叡山に延暦寺という寺があるのではなく、山全体が延暦寺と称されているというのも今回初めて知りました。